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  • 執筆者の写真森のオフィス 富士見

ignite!2022 第3回が開催されました!




2022年6月10日(金)富士見森のオフィスにて、ignite!2022 Day3が開催されました。今回も参加者34名(内1名リモート参加)全員が集結。

DAY2までの活動で,メンター吉田さん、中島さんからのインプットを受けて DAY3以降では いよいよ自分の本当にやりたいことを見つけていくステージになります。

Day3は、まず未来のビジョンを描く個人ワークを行い、周りに説明をするステージになります。いかに自分のアイデアを他者に理解してもらい、共感を得られるかが今後のignite!の活動において重要になってきます。


ファシリテータ津田さんからのガイダンス


初めにこれからの活動の中核となる「ライトニングプレゼンテーション」について説明がありました。このライトニングプレゼンは 今後のignite!の活動を左右する重要な プレゼンです。開催は8月 DAY5を予定していると話がありました。

プレゼンテーションの形式は、大学や学会などの研究発表に似ていて、5分の個人アイデアプレゼンテーションの後に ポスターセッション形式で参加者と密なディスカションを行う予定になっています。

メンバー間でディスカッションを行うことで、

「このアイデアを一緒にやりたい」

「このアイデアに協力したい」

「同じチームになりたい」

など、他者からの共感を生むことが重要です。全員がアイデアを発表することを強制しませんが、自分が何をやりたいのか、何を実現したいのか、ビジョン、アイデアを磨いていくことが このDAY3,DAY4の活動の中心になります。自分のアイデアを実現するのは一人では難しい、だからこそ共感を持ってもらうことが重要、ということを強調されていました。この活動の意味について引き続き詳細な説明がありました。       


「このライトニングプレゼンを通してチーム作りを行っていく計画です」


個人のアイデアの発表の場として ライトニングプレゼンに臨むのかどうかは、個人個人が決めていくことになりますが、同時に聴講する方も重要であることを忘れてはなりません。アイデアを発表しなくても他者のプレゼンを聴講し、ディスカッションに参加することはignite!における重要な活動であります。アイデアを実現する過程において、この「チーム作り」は最も重要なプロセスとも言えます。

以上のようにこれからの活動の中核となる部分、DAY3の個人ワークの意義について話をしていただきました。


津田さんからのアドバイス「長続きするプロジェクトとは」


続いて、事業性以外で持続可能なプロジェクトとは何かについて話がありました。多くの様々なプロジェクトに関わってきた津田さんだからこそ考えることが「長続きするプロジェクト」。

今まで、儲かりもしていないけれどメンバーが楽しく長くやっているプロジェクト、また初期のアイデアの方向からはガラリと変わっているにも関わらず続いているプロジェクト、様々ありました。その中で

「持続可能なプロジェクトに必要な要素は何か?」

それは「自分たちの関心ごと」と「社会とのつながり」がある事がプロジェクトの中、メンバーの中で共有されていることではないか、です。これはどのようなことか詳細に説明していただきました。

メンバー内で自分と他者とは少し考え方が違う、やりたいことも違う、そのようなことも多々あるかもしれないが、個々の関心ごとの内なる動機を言語化し、共有して、その後、社会(課題)とつながりを言語化することで、「なぜこれを我々がやるのかを、他者に説明できる事」が重要であると述べられています。もう少し事例を用いて説明されていました。


企業理念と行動について


企業理念と社会との関係について2社の事例を挙げられました。

Nikeの事例: Nikeが自社の広告に「コリンキャパニック Colin Rand Kaepernick」アメリカンフットボール NFLのサンフランシスコ・フォーティナイナーズ49ersの元クオーターバックを採用した事例です。コリンキャパニックはまだ「Black Lives Matter」がそれほど叫ばれていない2016年に起きた人種差別事件の抗議として,国歌斉唱時にひざまずき多くの非難を全国から浴びていました。その結果、彼はチームから解雇されています。その当時トランプ元大統領も「国の恥」とツイートするほど大きな社会的関心事となりました。

アメリカ国内から非難を浴びる中、Nikeは30周年のキャンペーンでコリンキャパニックをフィーチャーし、反骨精神を示す

「JUST DO IT」 

“Believe in something, even if it means sacrificing everything.”

というキャッチフレーズで企業理念と合わせつつ企業ブランドの広告に採用しました。

この結果一部Nike製品の不買運動まで起きたが、自分たちの社会的なスタンスを主張しました。結果的には、Nikeのコアなファンは確実に増えたと言われています。この事例でわかるように企業理念を明確に打ち出したNikeは独自の付加価値を有すブランドになっていると言えると思います。


パタゴニアの事例:

環境保全に力を入れるグリーンビジネスの先駆者、米アウトドアウェア・ブランドの「パタゴニア」。今でこそ、リサイクル材で商品を作っている企業も増えたが、同社は1990年代初期からすでにリサイクル素材を製造しており、ゴミをフリースに変身させた最初のアウトドアウェア会社であります。

1990年代の企業理念は「最高の商品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」。

2019年からは「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」という、より強いメッセージを発信し、変化しているようです.「なぜ自分たちが存在しているのか?」という、理念が「How」から「Why」へと大きく焦点をシフトしていると言われています。

地球を守るために「自分たちの製品を買わないでください」「自分たちの製品を長く使ってください」究極的には「無償で衣類を修理」「古着事業」の活動を起こしています。最近では 食品は環境に対して 作る立場でも消費する場でも大きなダメージを与えるということで食品事業を開始しています。例えば「バイソンの肉を食べましょう」 バイソンは地球上の草の上だけ食べる動物に対し、牛は牧草を根こそぎ食べるから砂漠化の要因になるようで、持続可能な食としてはバイソンの方が優れるという考えを持っているようです。また乱獲を防止するために「手掴みで狩猟する鮭」しか事業にしないことを考え、自分たちのパーパスに従うビジネスのみを行ってきているようです。


自分たちの信念を言語化し、自社の事業展開と社会課題解決を明確にしていることに驚かされます。


次にもう少し身近な事例を紹介していただきました。

過去のigniteに参加し現サポーター篠原さんから、現在進めているプロジェクト「地域モビリティチーム」について、なぜ現在も継続していて少しずつ拡大しているのか、その最初の発想から話をしていただきました。



最初に、自らの経験とその当時の社会課題「高齢者による交通事故多発」から 交通弱者に向けた課題を解決するアイデアを発想したことをその当時のワークシートを使いながら説明していただきました。ワークシートには 公民館を中心としたコミュニティを展開して、交通弱者課題が解決できないかというものが描かれていました。

 交通課題という大きな社会課題を挙げたものの、「自分たちができることからやろう」という信念で進める中、様々な変化があったことを紹介されていました。

全て自分たちが主体的に動いていなくても周りに巻き込まれて進んでいる状況に篠原さん自身、これがignite!らしいという感想も持っていました。現在富士見町に新たな交通係ができ、「ふじみMaaS」のような協議会ができたことを報告され、今のこの状況に篠原さん自身が大変驚いている、という感想を述べられていました。また津田さんもignite!の最初のワークシートからは今の状態を想像できなかったと驚いていました。

 前回のアンケートで大きな社会課題を描いてもいいか?という質問がありましたが、津田さん曰く、「絶対大丈夫」とは言えないが、篠原さんの事例を見ていると「意外といけるのでは」とアドバイスをできるかもしれないとコメントされていました。

 自分たちの関心ごとと社会との関係を明確に描いてきたからこそ、今日まで続いてきた活動事例であると思います。

 個人ワークを行う前にどのように発想すればいいのか 津田さん自身の手書きシートを見ながら解説をしていただきました。


事例:津田さんのアイデア


・発想の起点:「ゴミを減らしたい」!

・“洋服は好きだけどゴミを増やすことは嫌だ、10年は着続けられる衣服、個性も大事にしたい。アイデアとしては「服の交換をできないか」

・純粋に交換して、服の着こなしを楽しみたい、そしてその中で生まれるコミュニケーションも大事にしたい。

このアイデアは 実際富士見出身の大学生たちと計画して、8月に実施する予定であるそうです。

今までのインプットを受け、45分の個人ワークに入りました。


WORK TIME!



アイデアがまだぼんやりしている人も強制的に出してみるワーク、皆さん集中して黙々と行っていました。

「未来に対するビジョンとアイデアを書き出す」

・どんな未来にしたい?あるいはなってほしい?

(変えたいと思う理想の社会、環境)

・そのためにどんなことをしたい?(アイデアの種)

・あなたはなぜそれをしたいの?そして誰のためにやりたいの?

・実現のために必要なスキル/技術は?

 


1vs1ディスカッション START!


ワークを終えて、隣の人とディスカッションが開始されました。

まずは自分のアイデアを説明し、相手に共感してもらえるように話をする。聞く側は相手に「なぜやりたいのか」「どんないい事が起きるのか」など質問をしながら相手のアイデアの理解を深めていきます。ここにはサポートチームメンバーとメンターお二人も加わり、積極的なやりとりが展開されていました。お互いに初めて聞く相手のアイデアに興味津々、15分があっという間に過ぎていました。15分間アイデアを説明する側、聞く側も真剣、メンターやサポートからの質問もあり、アイデアの方向がより明確になったり、自分が考えたものと違った方向に進んだものもあったようです。これもigniteの醍醐味だと思います。



今回自分のアイデアについての本格的なディスカションということでメンバーの皆さんお互いに少し遠慮されていたかもしれません。これを聞いていたメンター吉田さんからは質問の方法にも工夫が必要であるという意見も出されていました。次回以降 質問の方法も教授いただける予定です。


ラップアップ


ディスカッションは15分×2=30分終えても続きました。少し延長戦、いよいよignite

の活動が本格的になってきたと感じました。

決してアイデアを出す人だけが主役ではありません。ディスカッションによりアイデアはより洗練され、共感から一つのチームになっていくと思います。誰もが当事者として参加する事が重要であると感じています。



DAY3を終えて自分のビジョン、アイデアを創出し、仲間と共有ができました。今後ライトニングプレゼンに向けて自分のアイデアをブラッシュアップされることを期待しています。


本日のDay3も大いに盛り上がりました。撤収も皆さんの協力をいただき、程なく終える事ができました。DAY1、DAY2 当初からの緊張感が少しほぐれ、メンバーの方々の一体感が生まれつつあるように思えました。



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